2011年02月26日のツイート
1958年、九州全県と山口県の労働者を「表現」によって繋ぐことを目指した「サークル村」が筑豊・中間に誕生した。参加した会員は数十のサークルに所属する二百余名にのぼる。戦後の思想形成に大きな影響を与えた「サークル村」。活動の中心となった上野英信・谷川雁・森崎和江の3人にスポットをあて、その実相を虚心に読み解く。
暗黒舞踏の創始者による、シュルレアリスムとしての自叙伝。豊かな感性が屈曲と変節を重ねながら自らの肉体と同化していく様を、記憶の彼岸に佇んでいた舞台の感動とともに甦らせる。 「古典バレエがいかにもヨーロッパ起源のものにふさわしく、ゴシック寺院のように上へ下へと垂直に伸び上がろうとするのに対して、暗黒舞踊は頑固に大地に跼蹐することをやめない。また、ヨーロッパでは肉体のエネルギーはリズミカルな運動というかたちで表現することしか知られていないが、暗黒舞踊はこれを断絶、衰弱といったようなかたちにおいても立派に表現し得ているのである。これが土方巽という天才の発見した、まさしく日本の風土に根ざした踊りの形式ではないかとわたしは思っている」──本書解説:澁澤龍彦